いわゆる「デザイナーズ触覚時計」のアイディアは,マーク・ニューソンというデザイナーの1989年の「ミステリークロック」が原型だと思う.上はミステリークロックのコンセプトと,実際に商品化された腕時計.携わったスイスのメーカは残念ながらその後つぶれてしまったこともあり,ほとんど出回っていないと思う.
そして,おそらくマーク・ニューソンからインスパイアされたのが,Ferran Paris氏がWatchcelonaという時計デザインのコンペで入賞した作品.時刻を示す凸印が入って表面が一体型のラバー製になるなど,提案に工夫が見られる.
さらにJulien Bergignat氏が2007年に発表したタクトというコンセプトモデルは,レンダリングが非常に美しい.まるで本物を見ているみたいで,もうすぐに手に入るのではないか,という気になってしまう.こういうのを見るとデザイナーの能力ってすごいなぁと思いまーす.
ここまでくるとアイディはどんどん膨らんで,取り外して懐中時計に出来るタイプが出てきたり.
吉岡徳人+イッセイ・ミヤケのデザイナーズウォッチのようなシャープな展開が生まれてきたり。
(ただしこのモデルは前面ガラスが固定されているため、残念ながら視覚障害者対応ではない。今後の展開に期待?)
どれもけっこう魅力的だから,誰か商品化してくれないかなぁ.