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2011年5月25日水曜日

世界の人々の冷蔵庫の中身を写した写真集(In Your Fridge)

















最後の人は、洋服を冷やしているんでしょうかね?アーティストの考えることは面白いなぁ。
code-knock.jp

2011年1月29日土曜日

眼鏡女子のファッションコーディネート(HD動画)と、香里奈がクルクル


おしゃれメガネ女子のHD動画を毎週2回お届け
でかいメガネ、流行ってるなぁ。
109なんて店員さんが全員これ。
ところで女子の間で流行っているファッションと、男子ウケするファッションとの乖離が進んでいる気がするんだけど、どうなの?でかメガネとか、ナチュラル系とか、森ガールとか。

といったようなことを、全く別セグメントのおじさんが考えるのにちょうどよいコンテンツなのです。



あと、香里奈が360°クルクル回るニッセンとかもどうぞ。

(designwork-s.com)

2011年1月26日水曜日

子供たちに80年代のテクノロジーを見せたらどうなる?子供たちに80年代のデザインを見せたらどうなる?



フロッピーを知らない子供たち、面白い反応。
さて子供たちに80年代のデザインやファッションを見せたらどうなるのだろう?
というのを誰かやってくれないかしら。



2010年5月26日水曜日

人間アルゴリズム辞典。「フィードバック」編


何かについて考えるとき、それが良く設計されたものか、そうでないのかを判断するためには、「最悪の状態」を考えてみれば良い、というのが私の持論だ。例えば自動車のアクセルについて考えよう。自動車が壁に衝突して、運転手はアクセルを踏みっぱなしのまま気絶してしまった。するとタイヤはスモークをあげながら空転し、エンジンが焼き付くまで止まらないだろう。他にも、

  • 中で紙がクシャクシャに詰まっているのに、ガタガタと音をたてながら移動を続けようとするインクジェットプリンターのヘッド
  • 人や物が挟まっているのに、ギシギシと閉まろうとする自動ドア
などなど。こういうものを見ていると、機械がもうちょっと「知的に」振る舞ってくれれば良いのにと思う。
フィードバック(feedback)というのは、いろいろな機械を知的に振る舞わせるための、なかなか良くできた仕掛けだ。簡単にいえば、「ある行いをしたときに、その結果の具合をみながら、次の行いを調整する機構」である。アクセルやプリンターや自動ドアにフィードバック機構が付いていたなら、適切なときに事情を読み取って、ピタッと止まってくれるというわけだ。

さて世の中には、このフィードバックを上手に出来る人と、そうでない人がいる。というと、ギクッとするだろうか?

自己観察の態度
電車に揺られる人々を座りながら観察していると、人間のフィードバック制御の優秀さがよくわかる。
  • 電車が加速して体が持って行かれそうになると、その方向に体重を予め移動する。体を動かしすぎたとなれば、またちょっとだけ元に戻り、ひとたび急ブレーキがかかれば、今度は瞬時に足を出して踏ん張る。
この、誰でも体験しているであろうことを、ちょっとだけ別の言い方に置き換えてみよう。
  • 世論が加速して自分が置いて行かれそうになると、その方向に思考を予め向ける。自分に嘘をつきすぎたとなれば、またちょっとだけ元に戻り、ひとたび世の中が180度かわれば、今度は足を踏ん張って抵抗しようとする。
  • 自分より他人の方が優れているということになれば、それを追い越そうと努力する。逆に、自分がずいぶん追い越してしまったと思うとすっかり安心して、またちょっと一休み。ひとたび自分が救いようもないほどビリッ欠だということになれば、彼らとは全く別の分野で勝負しようと思うようになる。
「人間は考える葦である」といった人がいるけれど、どうやらその葦は地面に立っていて、風に吹かれながらもゆらゆらと弥次郎兵衛みたいにバランスをとっているようだ。この現象は転じて、学校やビジネス、就職活動や会議、心理面や政治面など、人生の様々な場面でみられる。

競争心を燃やすのも良い生き方だし、周囲の状況に流されてみるのも楽しい生き方と思う。ただ一つ、知的な人間にしか出来ないのは、「自己観察によるフィードバック」ではないだろうか。何かをやったときに自分がどう思ったか、他人がどう思ったかを、自分自身の心で汲み取って、次の一手に生かすこと。これこそが、我々がオバカな自動車やプリンターとは違う、人間らしい所作なのだと思う。

「あなたらしく」って何?
個性尊重の時代、「あなたらしく生きる」こととは何だろうか。「やりたいことをする」ことだろうか?じゃぁ、デザイナーの、エンジニアの、「本当にやりたいこと」とは何だろうか。XXXシステムをつくることだろうか?XXXのデザインをすることだろうか?それが完成したらどうするのか?突き詰めると疑問だらけである。私も疑問だらけだから、こんなブログを書いている。
まず、「あなたらしさ」というのは、何か明確な目標に向かって猪突猛進することではないと思う。たいていそういう状況の背後では、誰かがあなたから「あなたらしさ」を奪って、みんなに共通の偽善の「あなたらしさ」を植え付けようとしているように思う。もちろん、たまにはそんなインスタントな「あなたらしさ」に乗っかってみるのも気楽で良いのだけれど。

何にしろ大切なのは、常日頃にある「自己観察の態度」なのだと思う。フィードバックだと思う。
「あなたらしさ」というのは、ユラユラと揺れてあっちこっちに足を動かす、その人間くさい「固有振動」みたいなものなのではないだろうか。

2010年5月14日金曜日

森ガールが生け捕りに。

http://www.kazu0606.com/images/image1.jpg



「ああ、それはキヤノンか、ニコンかの違いですね。白ならキヤノン、黒ならニコン。」

ストロボ伯爵は、事も無げに答えた。私は報道カメラマンが良く持っている、あのでっかいカメラレンズの「色」が、白と黒の二色ある理由について、ストロボ伯爵に尋ねたのだった。ちなみに「ストロボ伯爵」というのは、私の心の中で勝手につけた名前であって、自宅に撮影用のストロボを16台持っている事に由来する。ストロボ伯爵曰く、女性モデルの撮影会で16台のストロボを同期発光させて連射すると、電池はものの数分ほどで寿命を全うしてしまうのだとか。チンチンに熱くなった電池を床にバラバラと捨て、次の電池をこめる姿は、さしずめ荒野の用心棒といったところだろう。

白ならキヤノン、黒ならニコン。

また、私の頭にまたどうでも良い知識が増えた。戦場、オリンピック、万博、サミット。あらゆるところで見かけるあの白と黒のデカいレンズは、全て日本製だったというわけか。レンズといえば昔は軍需産業だったけど、今やその技術力が世界の報道に貢献しているのだ。

このどうでも良い知識が生かせたのは、1ヶ月くらい後、まだ人出もまばらな休日の井の頭公園を歩いていた時のことだ。日当たりの良い丘を下り、木漏れ日が迷路をつくりだす薄暗い柳の庭に差し掛かったところで、美しい「森ガール」と出逢った。
彼女は、ゆるい花柄のワンピースを着ていて、白雪のような素足で佇んでいた。そして雪のように白い手を柳の幹にかけ、まるで何かを言いたげな様子だった。

「気楽に考えましょうよ、この木が芽吹くように。」

透けるように薄いワンピースの上からは、アイルランド風のレースでできた上等なケープをやさしく羽織っている。それは、彼女の左前方10時の方向にある銀レフ板から照らされる光によって雪の結晶のように輝いていた。

「spoonの撮影か?」

spoonは、角川書店から出されている森ガール向けのファッション雑誌である。井の頭公園でテレビや雑誌の撮影会なんて日常茶飯事で、地元民はすっかり慣れっこだ。しかし、日陰に眼が順応してくるにつれ、私の身の周りで起こっている異様な光景がだんだんと浮かび上がってきた。
まず、光に照らされた森ガールは1匹ではない、5匹いる。そして1匹の森ガールにつき、その前方180度にわたって、50名ほどのカメラマンが居るではないか。すなわちこのエリアだけで、ざっと250名のカメラマンが集結していることになる。さらに、あろうことかその全員が、見たところ70代から先の戦中生まれ、シニア男性であった。

「これが、モデル撮影会か!?」

シニアカメラマンは全員、ビカビカと鈍く黒光りする大型一眼レフを持っている。中腰のままガッチリと脇を締め、右手・左手・おでこの3点ホールド体勢を保ち、大きな望遠レンズを携えていた。

白ならキヤノン、黒ならニコン。
白ならキヤノン、黒ならニコン。
白ならキヤノン、黒ならニコン。

私は即座に、数え始めていた。が、数えるまでも無かった。シニアカメラマンの持っている望遠レンズは、全て黒色だったのである。

「ストロボ伯爵!全部ニコンでした!」

と、そのとき、春のそよ風が柳の葉を揺らした。森ガールの細い髪がふわふわと乱れ、彼女は手ぐしでそれをとかそうとした。

「シャッターチャンス!!!」

黑金の砲口、全250門は一斉に森ガールの「うなじ」に向けられ、超音波制御のモーターが一瞬にして森ガールの耳元を捕らえ、開発に半世紀を費やしたといわれる非球面レンズが森ガールの細い髪の毛をCCDに写し、部品点数1000を超え、無数の国際特許に守られた半導体、センサー、アクチュエーターが最先端マイクロプロセッサの指揮の下、森ガールのためにナノ秒単位の交響曲(アルゴリズム)を奏でる。戦中世代カメラマンによる一斉射撃はもはや、戦艦大和というよりは、イージス艦「こんごう」の現代的な精密火器に近い。

「バッッシャシャシャシャシャ!」

かくして遅起きの井の頭住民たちが静かに眠る中、その森ガールは一瞬にして生け撮りにされたのであった。
250人のカメラマンが持っていたフルボディの一眼レフは、50~60万円クラスのものだろう。レンズや機材と併せて100万円だとして、あの森ガールを趣味で写すのにたったいま、2億5千万円くらいの設備が使われていたことになるのだ。

私はそそくさと森を抜け、日本で一番おいしいと思っている120円のクリームパンをトーホーベーカリーで買いながら、平和な国に生まれてきたことを今こそ実感したのである。

2010年5月6日木曜日

会う人の「印象」について

印章文化は、けっこう良いものだと思っている。
欧米のサイン文化も悪くないけど、やっぱりハンコの方が情緒的だ。
契約というセレモニーのときに、紙に「押し込まれる」感触が良い。
(花押というのもあるが、今では使われなくなった)

さて昔の哲学者は、「記憶」というのは脳に「痕跡」のようなものが残るのだと考えたらしい。
よく見れば、「印象」も「印章」も大して変わらないではないか。
人と会うたびに、あなたの脳にハンコが押されるわけだ。

石垣です、ポン。
山田です、ポン。
松本です、ポン。
木谷です、ポン。

みたな感じに。

同じ印章でも、押し方によってずいぶん印象が違う。

強く、鮮明に、しっかり押す人。
気合を入れすぎてブレぎみになっている人。
安物でインクの乗りが悪いひと。
インクのつけすぎで滲んでいる人。

さて、あなたの印章は、どんな印象でしょうか?

2010年5月1日土曜日

カタツムリ都市、TOKYO

東京近郊が元気である。
駅前の再開発が一段落して、マンションも行き渡り、若い世代が定住を始めているみたい。

立川、柏、青梅、町田、あきる野、府中、川崎、三鷹

イオンができて、フードコートがあって、TSUTAYA、ヨドバシカメラ、ビッグカメラ、ヤマダ電機、ブックオフ、漫画喫茶、アウトレットモール、そして温泉。

あれまてよ、なんだかどこも似たり寄ったり。
「快適な都市」というものが経済原則に乗っかると、とたんに欲望のフランチャイズが起こる。
これはひょっとして、柳田邦夫の嘆いた「カタツムリ現象」ではないか。

柳田は、西洋化する日本のなかで、地方に色濃く残る土着文化の美しさを発見しながら放浪した人なのだけれども、「カタツムリ」という言葉がどれだけ地域性を持っているかを調べた変な本を書いている。
ちょっと抜粋すると、

メンメンダバゴロ(宮城)
マイマイドン(静岡)
デンデンダイロ(群馬)
カタクジリ(京都)
ヲバヲバ(千葉)
ツメツメゴンゴ(石川)

ゴールデンウィークに実家に帰ったときは、ぜひ地元の人に聞いてみてほしい。全てが失われた今、一種の郷愁をもってこういう言葉を味わうことができる。

町の名前を聞いたときに覚える感触、たとえば「代官山」「南青山」「吉祥寺」「中野」、といったものは、急速に薄まっている気がする。立川のゆるーい感じとか、町田のヤンキーとか、もう無くなってしまうとしたら、それも時代の流れだ。
今のうちに、街のオーラを嗅ぎに散歩するのもよろしいかと。

私は今日、草加に行きます。楽しみ!


2010年4月20日火曜日

デザイナーのファッションセンスについて。みんな全裸になーれ!

デザイナーは決してオシャレではない、ということを書いた。
デザインの分野によって、着ている服のセンスも違う、という事も書いた。
なおこれらは一般的な話しであって、個別のデザイナーがどうのこうのという話しではない。

みんな全裸だったらいいのに
ファッションは、その人の人となりを表出させる残酷なメディアである。これはデザイナーにとって悲劇になりうる。もっと簡単に言えば、

  • ファッションがダサい人は、クリエイティブではない。
と思われがちだ、ということである。ファッションがダサイから、という理由で。あるいはまた、ファッションに力を入れすぎているから、という理由で。デザイナーの成果を正当に評価できなかったり、商機を失う場合もある。まさに、ファッションの悲劇である。

そんな場面をみていると時々、「みんな全裸だったらいいのに」と思うことがある。もちろんこれは、比喩的な意味で受け取ってもらえれば良い。見かけに表象される記号に囚われることなく、その人の肉体=デザイン行為だけを見とることができるようになりたい。つまり、「精神的に全裸」になりたいものだ。

2010年4月9日金曜日

実録!こんなデザイン事務所はイヤだ!~社長が宇宙人である編

社長が何を言っているのかわからない。
(テキスタイルデザイナー、21歳、女性)

上司が宇宙の言葉を喋っている。

(インハウスデザイナー、33才、男性)


これもしょっちゅう聞く話です。特にデザイナー上がりの人が上司や社長になった場合は、会話の内容が混迷を極めるようです。デザインは右脳を酷使するので、左脳がアポトーシス(戦略的に退化)してしまうのかもしれません。
そもそもコトバというのは、デザイン作業を行うにあたって大した効能がありません。同じ様に単語を並べたとしても、受け取る側のアタマの中に生まれる想念(イメージ)というのはバラバラです。これを修正しようとして単語を並べれば並べるほど、事態は混迷を極めます。コトバの単語そのものは共通なのに、受け取る側によってその効能が変わってしまうことを、ソシュールという賢人がいち早く気がついて、それぞれシニフィアン(意味するもの)とシニフィエ(意味されるもの)という風に明確に分けた定義をしているくらいです。

処方箋
デザイナーにとって、コトバというのはイメージの(出来の悪い)代替物でしかありません。コトバはイメージに従属するものであって、色々なデザイナーが自分の想念に基づいて好き勝手なコトバを使っています。そんなコトバの世界に飛び込んで、あれこれ思案することは大変な苦痛だと思います。なぜなら、社長(上司)から並びたてられたコトバというのは、その社長(上司)のアタマの中にしか存在しないイメージを代替したものでしか無いからです。コトバを真面目に受け取った結果、あなたは「社長(上司)は宇宙人じゃないか」という論理的不可能性に陥ってしまいます。しかし、現代のデザイン作業をするにあたって、言葉は不可欠です。もはや、「デザイナーは言葉の囚人である」と言っても過言ではありません。
さて、どうすれば良いのでしょうか?

  • その社長(上司)が、どのようにしてコトバを獲得したのか?

という原点に立ち戻るのです。といっても、社長(上司)の幼年期まで遡る必要はありません。ここでの「コトバ」というのは、日本語の文法とか基本単語という意味ではなく、「社長(上司)がデザイナーとして仕事をする上で獲得したコトバ」を意味しています。それはおそらく、青年期から脂の乗った30代くらいに得たものが多いでしょう。ですから、次のようなことをすれば良いのです。

  • 「社長!デザイナーとして若いうちに読んでおくべき本はありますか?」「勉強のため今度、ご推奨の本をお借りしても良いでしょうか?」などと言葉巧みに言い寄り、社長(上司)が、青年期に読んでいた本を教えてもらう。
これで怒られることは、まず無いと思います。あわよくば本も無料で貸してもらえるし、貴重な古本も読むことができます。最近のデザイン本はHow-toばっかりなので、昔のデザイン本の貴重さに気づく事があるかもしれません。そうなれば一石二鳥です。
それから、
  • 社長(上司)が口にする「宇宙語」を、片っ端からメモします。このとき、日本語の接続語とか文法を気にする必要はありません。意味の分からなかった単語や固有名詞をメモするだけで十分です。メモが難しい場合は、ボイスレコーダーでも構いません。最近は携帯電話に付いていますよね?その後、それらの単語を片っ端からGoogleで検索します。このとき、社長(上司)的に意味が近そうな単語を組み合わせて検索するのです。
というような事も現代的で有効な手法です。Googleは複数の単語の相関関係から関連の強い文書を探し当ててくれます。これは人間の中でのコトバのパズルに近い現象であり、社長(上司)のイメージを探る旅を助けてくれる事でしょう。
例えば一番上のマンガでは「コウモリ傘」「ミシン」という単語が出てきますが、この2つをGoogleに入れるだけで、それが何を言っているのか即座に見つけ出すことができます。
このようなことはテキストマイニング(文書から宝を発掘する作業)と呼ばれ、昔は大変高価な人工知能システムでしか実現できませんでした。今はせっかくGoogleという無料ツールがあるのですから、利用してみない手はありません。なお、どうしてもわからない言葉がある場合には、「デザイン思考」ブログまでコッソリご相談ください。

さぁ、みなさんご一緒に。
「主人の言葉は、春の冒険への旅立ち!」

2010年4月7日水曜日

実録!こんなデザイン事務所はイヤだ!~CADを使わせてくれない編


いまどきCADを使わせてくれないんです
(プロダクトデザイン事務所、23才、男性)

使い終わった鉛筆10000本を糊で固めてオブジェにしたものが社長机の上に飾ってあって気持ち悪い
(グラフィックデザイン事務所、19才、女性)

設計事務所なんですけど、ずっとドラフターで仕事をさせられてます
(アトリエ系設計事務所、31才、男性)


これは、あちこちで良く聞く話しです。そういえば私の父はバキバキのグラフィックデザイナーですが、私が美大に入るときに「息子よ、1mmの中に烏口で何本線が引けるようになった?」と質問されました。私は「カラスグチって何ですか?」と応えて父を失望させたのを覚えています。

「手仕事の職人的な熟練こそが良い製品を生むか?」、と聞かれると答えはノーだと思います。ではなぜ手仕事が大切なのかというと、「心構え」とか「教え」による部分が大きいのではないでしょうか。

処方箋
例えばこんな風に考えてみましょう。新しいスーパーCADソフト「ダビンチ」が開発されたとします。ダビンチは建築、構造、図案、工業意匠などあらゆる分野の設計に使うことができて、息を呑むような美しいレンダリングをリアルタイムに生成できます。しかもこのソフトは、任天堂wiiで動作するのです。デザイナーは目を閉じて瞑想し、wiiのスティックを念じながら振り回すだけで、思い通りのモデリングができる、とされています。

あなたが社長をつとめるデザイン事務所に新入社員が沢山入ってきました。彼らは学校で習った通り、眼を閉じてwiiを振り回しながらモデリングをしています。しかし、そのデザインの出来栄えはイマイチです。
きっとあなたはこう思うでしょう。「頼むから事務所でそれを振り回さないでくれ。私がちゃんとしたCADソフトの使い方を丁寧に教えてあげるから!」

心がまえや知識の伝承(ミーム)という作業が大切だと思っている人ほど、つまり新しいデザイナーを育てようという愛のある人ほど、伝承する側と伝承される側の両者が話す言葉=「道具」というのが揃っていることを大切にするんだと思います。どちらかが相手と言葉=「道具」を合わせなくてはならないのであれば、合わせるべきは主人ではなく、より若く格下の側だというのが、この国の美徳だと思うのです。

さぁ、みなさんご一緒に。
「烏口を使おう。主人の愛と未来のために!」

2010年4月5日月曜日

実録!こんなデザイン事務所はイヤだ!~ポートフォリオを投げつけられた編

ポートフォリオを投げつけられた。

ポートフォリオやスケッチは、デザイナーの顔ですよね。まだまだ印刷が高価だったころ、ポートフォリオというのは、指紋を絶対に付けないように丁寧に隅っこを持ったり、白手袋をはめて触れられたものでした。まるで美術作品をたしなむかのように。それを投げつけるなんて、なんて野蛮な会社でしょう!?
投げつけられたデザイナー(もしくはアーティストや設計士)のショックは大きかったと思います。

でもいくら憂えてみても、「ポートフォリオを投げつけられた」という事実は覆すことができません。ここは一つ、落ち着いて投げつける側の感情に眼を向けてみましょう。
繰り返しになりますが、ポートフォリオはデザイナーの顔です。「顔」というのは比喩的な意味ですが、本当にあなたの顔そのものなのです。つまり、デザイナーのカラダ、クセとか趣味の全てがそこに現れています。「投げつける」というのは、よっぽどあなたの「顔」が気に食わなかったので、かんしゃくを起こしたに違いありません。つまり、「作り直して来い!」という意味なんですね。まったく腹が立ちます。

  • われわれの自尊心にとっては、自分の意見をこきおろされるよりも趣味をこきおろされるほうが、いちだんと苛立たしく我慢できないものである。(ラ・ロシュフコー)

処方箋
「作り直す」といっても、もちろん顔は作り直すことができません。ラーメンじゃないんだから。本当にヒドい話しです。
でも一方で、カラダのクセとか、趣味であれば修正(アジャスト)することができますね。このとき投げつけた本人が社長だったのかクライアントだったのかわかりませんが、どちらにせよ相手はあなたの「主人」にあたる人です。主人の好むようなデザインを提示するのが、サービス業に従事するプロのデザイナーなわけです。だからこの場合、かんしゃくを起こすまで主人を逆上させてしまったあなたの側にも瑕疵があるわけです。もちろん、「とってもドライにみれば」という話しですよ。

ポートフォリオの語源
ポートフォリオ(portfolio)というのは、ラテン語のport(…を運ぶ)と、folio(一葉)を合成したイタリア語だといわれているそうです。つまり、元々は「色々な種類のものをひとまとめに運ぶ」という意味があるのですね。だから現代投資理論でポートフォリオというと、「複数の金融商品に分散投資すること」を意味します。リスクを分散するために特性の異なる様々な種類の株などを買うわけです。

簡単に言えば「下手な鉄砲も数打てば当たる」ということです。なのでポートフォリオというのも、
  • そもそも相手(主人)に何がウケるかなんてわからないので、それっぽいものを「幅広く」入れて持っていく。
  • 見せる相手(主人)が変わる場合は、その時々に合わせてポートフォリオを差し替え組み換えする。
という性質のものだと思います。
最初に、「ポートフォリオはデザイナーの顔だ」と書きましたが、実はこの説明は十分ではなくて、「ポートフォリオはデザイナーの顔の持つ無限の表情をうまく寄せ集めたものだ」ということになります。
これでほんのちょっとだけ気が楽になったでしょうか?
ポートフォリオを編集して、またチェレンジする気になってきましたか?

さぁ、みなさんご一緒に。
「顔は作り直せないけど、ポートフォリオは作り直せる」

2010年1月22日金曜日

世界中のオシャレさんをバッチリ撮り続けるサイト




写真家Scott Schuman氏のストリートスナップ集、昨年秋に書籍化されて以来、amazonではずーっとファッション写真部門のトップをキープしている。パリ、ニューヨーク、ロンドン、メルボルンなど各国都市の日常を撮影している。お爺さんや子どもの写真もすばらしい。ブログはこちら。これこそ、ガジェット化してほしいなぁ。

  

2009年11月1日日曜日

「エレベーターに40時間閉じ込められた人」をみて



23時間目くらいで、お財布の中身を並べて一人ゲーム?をやっているのが何だかクリエイティブ。自分だったら、いったい何をするかな。。。

2009年8月2日日曜日

ミラノに行ったときのマルシェ(秘蔵写真)











散歩をしていたらたまたま見つけた、ガイドブックにも出ていない小さなマルシェ。まさに「台所直結」といった感じ、生活観が溢れていてうれしかった。この「スタイル」だけ真似してもダメでしょうね。日本ならではの、根ざすカタチがあるはずです。

2009年8月1日土曜日

農林水産省のマルシェ・ジャポン









農林水産省は、直売によって地産地消を活性化する市場マルシェ・ジャポンなるビッグプロジェクトを全国で開始するらしい。9月にも都内で第1回マルシェが開催される予定。その後、全国の公園や駐車場などでキャラバン的にマルシェが開催されるのだとか。協力企業は株式会社ぐるなび、サッポロ、TBS、森ビルなど。

海外のマルシェって、日本の「市場」と違って圧倒的に活気があるし、生活に根ざしている感じがして楽しいですよね。というわけで今週末の自由研究は、世界のマルシェ写真をパラパラと。

2008年12月28日日曜日

デザイナーの取扱説明書~3Gデザイナー編

3Gデザイナーの傾向と対策

  • 全体的に高学歴な人が多いように思います。特に非デザイン系出身の人が多いという点で、1G/2Gとは少々異なった人種です。
  • とても良く勉強しているので、「教えを請う」スタイルで接するのがよろしいと思います。バックグラウンドの違いを生かして、色々なことを教えてもらいましょう。
  • 多くの3Gデザイナーは、スキーム、モデル、ロジック、ストラクチャー、ストラテジーなどの横文字話しが大好物です。
  • 脳が身体から乖離している人が多いため、アウトプットのフィニッシュレベルは低く、ディテールへの心配りもないがしろにしがちです(絵は下手だしプレゼンはダサいです)。ファッションに気を使わない人も居て、パッと見てデザイナーだと思わないかもしれません。
  • しかし彼らにとって、そんな俗世的なものはどうでも良いことです。物語の意味・エッセンスだけを紡ぎましょう。
  • 抽象的、観念的、象徴的な話し、あるいは未来的な話しで盛り上がりましょう。

あなたが3Gデザイナーだったら?
  • ペーペーの3Gデザイナーは、方法論に陥りがちです。しかし教科書的な知識でイノベーションを起こすのは不可能です。自らのオリジナリティを確立できるようにしましょう。この辺は、1Gデザイナーに見習うべき点が多いと思います。
  • 上昇指向が高く、次のもの(4G)を目指しがちですが、1G/2G的な観点を大切にした方が良いと思います。まずは2.5Gの人と付き合ってみてはいかがでしょう。
  • 特に1Gデザイナーに対する嫌悪感を抱いている人が多いように思いますが、自らのチャネルを狭めることになるので、止めたほうがよろしいかと思います。
  • 1G/2Gと比べて、最も経営指向(=顧客指向)のデザイナーであることを誇りに思う一方で、コンセンサスを得ることが目標になりがちです。自らの身体感覚、クリエイティビティとセンスに磨きをかけましょう。

おわりに
 ちなみに私はというと、典型的な3Gデザイナー(ペーペー)です。自らを戒め、成長する意味で、このトピックを書いてみました。

(おしまい)

2008年12月27日土曜日

デザイナーの取扱説明書~2Gデザイナー編

2Gデザイナーの傾向と対策

  • 2Gデザイナーは「センスの良い人間オタク」です。
  • コミュニケーション能力が高く、人間が好きなので打ち解けるのには苦労しません。
  • ただし、逆にあなたも観察されている可能性が大ですので、言動には十分に注意しましょう。
  • 特に彼らは、「無意識の行為」が大好物です。
  • ちょっとした一言、ファッションや食事、日常生活への心がけなどについて自らも意識を高め、実り多い会話を楽しんでください。
  • もしあなたが、何らかの執着(フェチズム)をお持ちなら、それは良いネタになることでしょう。
  • 2Gデザイナーの中には人間観察のクロッキーや路上観察のアルバムを撮り貯めている人がいるかもしれません。積極的に情報交換して、どんなところに興味を持っているのか聞いてみましょう。

もしあなたが2Gデザイナーだったら?
  • 2Gデザイナーは人と人との関係性を増やす傾向にあるので、基本的に2Gの世界で満足している人は少ないと思います。
  • ただし、今後自分のチャネルを広げるために1.5G方面を目指すのか、それとも2.5G方面を目指すのかで、キャラクターはうんと変わります。なぜなら両者は背反するものだからです。できれば両方をバランスよく目指したいところです。
  • そういう意味で、2Gデザイナーが勉強する余地は、他の1G/3Gデザイナーと比べてとても多いと思います。

(つづく)

2008年12月26日金曜日

デザイナーの取扱説明書~1Gデザイナー編

 人生の取扱説明書の真似をして、デザイナーの取り扱い説明書を書いてみたいと思う。


1Gデザイナーに対する傾向と対策

  • 「1Gデザイナー」というと時代遅れのように聞こえますが、決してそんなことはありません。時間軸的に過去の教育が1Gデザイナーに適していただけのことであって、あなたが彼らを無理やり2Gや3Gの世界に引きずり出そうとすると、大きな摩擦を生むことになります。
  • 形状をつくるという作業は、溶けて消えるデザインなどよっぽど特殊な場合を除いては、なくてはならない工程です。
  • そして現代的な「コンセンサスの上に成り立つデザイン」よりも、一人のデザイナーの魂から削りだされるデザインの方が、はるかに強くインパクトがあります。
  • 1Gデザイナーは、時に2Gや3Gを蔑んだり、そんなのは本当のデザインではないような言い方をしたり、あるいは自らの作品を「勃起するほどいいデザインだ」など卑猥なコトバで褒め称えたりします。そんなときでも、優しく彼らを尊敬しましょう。
  • マインドマップをはじめとする発想支援ツールは使わずに、ビジュアルベースでコミュニケーションをしましょう。
  • 擬態語リッチな口調を心がけましょう。
  • 「コスメティックデザイン」という用語は勘違いを生みやすいので、禁句とします。

もしあなたが1Gデザイナーだったら
  • あなたがベテランデザイナーで、既に満足する地位を確立しているのであれば、もう何もすることは無いと思います。思うがままにデザインをしてください。
  • あなたがまだペーペーだったり、自分をもっともっと売り込みたいと思っているのであれば、今のままでは時代に追いつけないかもしれません。
  • かといって3Gの世界に首を突っ込むことは無いと思います。
  • まずは1.5Gを目指して、2Gのデザイナー達と積極的に交流することで、自分のデザインのチャネルを広げる努力をしましょう。
(つづく)

2008年12月25日木曜日

あなたはどのタイプ?デザイナーの3大分類

 色々な「デザイナー」の方とお話ししていると、ものづくりに携わるデザイナーというのには、大きく分けて次の3つのタイプがあるように思う。

第一世代デザイナー(1G) 「職人型」

  • いわゆる職人的デザイナー。自らの感性を信じ、内面から湧き出る造形力に従って作品を完成させる。
  • 物質的な貧しさを経験した戦後世代を中心に、若者まで広く分布している。
  • 製造ラインや印刷屋さんなどの職人的技巧、皮膚感覚を尊敬している。
  • 最終到達地点(カリスマ)は柳宗理。
  • 良きモノが人々の生活を豊かにすると信じているか、もしくは人類の幸福などという幻想には全く興味が無い。
  • CADやPhotoshopをあまり信用していない。

第二世代デザイナー(2G) 「シナリオ型」
  • モノそのものというよりも、文脈性(シナリオ)を重視するデザイナー。
  • 物質的に満たされた時期に教育を受け、やみくもにモノを生産するのではなく、人々の生活観や文化に合致した何かを生み出そうと思っている。
  • 今のところのカリスマは深澤直人。
  • 5W1H(なぜ、誰が、何を、どこで、いつ、どうやって)、アフォーダンス、オブザベーションなどを重視する。
  • 新しいマンマシンインタフェース、ヒューマンインタラクションなどに興味がある。
  • デジタル機器を駆使したプレゼンテーションが上手。

第三世代デザイナー(3G) 「イノベーション型」

  • モノだけでなく、サービスやビジネスモデルが関心の中心となる。
  • ユニバーサルデザイン、ユーザビリティ、人間中心設計、イノベーション、ワークショップ、エスノグラフィーなど、人とモノとの関係性や、企業とデザインとの関係性に興味がある。
  • 経営者へのプレゼンテーションが上手だし、自らもイノベーションチームやデザインチームをマネジメントしようと思っている。
  • カリスマはスティーブ・ジョブズ 、IDEOのデビット・ケリーなど。

(つづく)

2008年12月23日火曜日

(休日の路上観察)京都が好きな2つの理由

 京都が好きだ。観光地的な視点において、日本文化へ浸るのに良い場所だから。
 京都が好きだ。絶対に僕ら都会人が入り込んだり、溶け込んだり出来ない場所だから。
 自分の中の日本人DNAが共鳴しつつ、でもそれが既に手の届かないところにあるということを、再認識させられる。

天橋立


民家の風景