2010年3月30日火曜日

ダイソン・アワード2010に受かる方法



AXISで特集されている、ダイソン・デザイン・アワード

  • テーマ:日常での問題を解決するアイデア
  • 募集期間:2010年2月2日(火)〜7月1日(木)
  • 結果発表:2010年10月5日(火)予定
  • 賞品:最優秀作品 1作品
  1. ジェームズ・ダイソン・アワード トロフィー
  2. 受賞者に賞金約150万円(受賞時の為替相場に準じて変動)
  3. 受賞者が在籍または卒業の教育機関に寄付金約150万円(同上)
  4. 英国、またはマレーシアのダイソン研究施設訪問
こんな内容なので、デザイン系でも技術系でも、どっちもやっている系の学生も、卒業生も、腕だめに応募して、卒業旅行はイギリスへ行こう!ざっと見ると、たぶん受かるためのポイントは、

  • 良質な「思いつき」アイディアであること
  • つまり、これまで誰も思いつかなかったような「思いつき」であること
  • 決してすぐには実現できそうにもないこと、これを「先進性」といいます。
  • 遠い将来には、技術的に可能になりそうなものであること
  • 上記のことが的確に表現されていて、それっぽい実験データも具備していること
  • 英語がしっかり書けていること
それと一番大切なことは、「ダイソンという企業がどうしてこのようなアワードを実施しているのか?」について良く考えること。つまり、
  • そのアイディアを公開することで、ダイソンに対する注目度がアップすること
  • つまり、そのアイディアを実現できる会社が、ダイソンくらいしか無さそうであること
  • 具体的には、ダイソンお得意のエアロダイナミクス(流体力学)を応用したものであること
  • もっと言えば、エアロダイナミクスによって社会がより良くなるイメージを与えられるもの
  • 世界中の誰が見ても、上記のことが一別して認識できるキャッチーなグラフィック表現
にあると思う。まとめると、
  • ダイソンお得意のエアロダイナミクスをふんだんに応用した、誰も思いつかなかった思いつきアイディアであって、決してすぐには実現しないにしても、遠い将来にはダイソンによって実現されそうな感触、すなわちその作品を公開することでダイソンに対する注目度がアップすると共に、エアロダイナミクス技術が社会に貢献するというイメージを大胆かつ的確にグラフィックで表現しつつ、的確な英語で説明を補いながら、それっぽい実験データを具備したもの。
こんな感じでしょうか。
昨年度のグランプリである、「蛇口から 水が吹き出て 消火する」という俳句にもなるアイディアは、この全てを満たしていますね。この手の若手向け国際デザインアワードが、編集上手な日本人の名前で埋め尽くされますように!

 

2010年3月29日月曜日

なにものかへのヘクイエム


http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/34/ea80e5ce084c6eb80479360668218a22.jpg




http://4.bp.blogspot.com/_GiRxCjhmtLc/Sf0BS-k5PqI/AAAAAAAAARU/9YERZ4o-jnA/s400/yasumasa-morimura-als-schilderij.jpg

http://www.teknemedia.net/magazine/gall_img/2007/yasumasa_morimura_vietnam_19681991war_400.jpg

これ全部、変装なんですよね。
「この世の全てはパロディなんじゃないか」と一瞬だけ思える写真。

■森村泰昌 写真展
■会 期:2010年3月11日(木)→5月9日(日)
■休館日:毎週月曜日
 (休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
■会 場:東京都写真美術館



2010年3月26日金曜日

空気人形

空気人形


aerial_being_1000x1000pixRGB

 上の写真は、本日DVDが発売された空気人形。下の写真は、東京大学デジタルパブリックアートプロジェクトによる「空気の港」。一昨年あたりから、いろいろな展示会をみていて、「空気感」「無色感」というのが現代日本デザインの表象になりつつある気がしています。




2010年3月25日木曜日

点字ルービックキューブ

【 画像 】 点字ルービックキューブ

これは、、、、
おもしろいけど、ナンセンスですね。

(via toychan)

2010年3月23日火曜日

美大生たちのカラフルポップカルチャー!





すごそうだなぁ、これは。
友達が出展しているので、見に行かなくては。
池尻大橋のお近くを通られる際は、ぜひ。
詳細は、こちら

  • 今回はスーパー&ゴミ袋をキャンバスとした、カラポメンバー全員による400枚のドローイング、イラストを展示&販売する期間限定ショップです。SGBS、素晴らしいゴミ袋店(展)!使い方は貴方次第!各種サイズを取り揃えてお待ちしております。

  • Super Garbage Bag Shop!!
  • 期間:3月20日(土)~29日(月)
  • 時間:15:00-21:30


2010年3月13日土曜日

ロートアイアン・コレクション


ロートアイアン(wrought iron)というものを、ご存じでしょうか?鉄を手作業で鍛錬して造形する手法で、良くヨーロッパの建築になじんでいるものです。日本でも、主にアールデコ調な「洋風」を演出するために、住宅の柵や門なんかで利用していますね。
日本でもロートアイアンの技術は発達しましたが、それはもっぱら、武具をつくるのに使われた事でよく知られています。鉄兜とか、刀とかですね。
そしてむしろ日本建築においては、木工細工の方が発展していますね。高温多湿の文化に鉄の建築装飾品が合わないのも、何となく納得できます。一方で、江戸のイキな木看板なんかが発展したのでしょう。

今日の写真は、祖父の1960年代のフィルム・コレクションからロートアイアンによる看板をピックアップしたものです。素材は違えど、江戸のイキな「見立ての感覚」が、同じようにヨーロッパの人々にも愛されていたことがわかります。きっとまだどれも、ヨーロッパのどこかで現存しているんでしょうね。
















2010年3月8日月曜日

アカデミー賞、イルカを食べる日本人

http://www.gmagazine.com.au/files/imagecache/node/reviews/The-Cove_Key-Art_Hi.jpg
http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/c/cucciola/20091021/20091021035744.gif

  • 世界中で数多くの賞を受賞した映画「ザ・コーヴ」は、水面下のサウンドとカメラのエキスパート、特殊効果アーティスト、海洋探検家、アドレナリンジャンキーそして世界レベルのフリーダイバーから構成される「オーシャンズ11」のような作製チームが、日本の太地町の入り江(コーヴ)で密かに行われていた恐ろしい事実を明らかにした、アクション的要素に溢れたドキュメンタリーです。
  • 彼らは、入り江(コーヴ)でイルカが密かに惨殺されていたことだけに留まらず、大量の水銀を含んだイルカ肉が、クジラ肉と偽装されて日本で売られていること、更には、有害なイルカ肉が、小学校の給食で出され、日本の子供達に重大な健康上の被害をもたらしている現実も捉えています。

色々と微妙な問題もあって過熱しているイルカ&クジラ問題、私はあんまり詳しくないので、今日は「デザイン」の観点から考えてみました。ちなみにイルカとクジラは同じ生き物でよすね?たしか。

クジラを食べると頭が良くなる。
一見温厚で弱々しい人種、日本人。しかし彼らの驚くべき知性は、「禁断の知的動物」を食べることで得られている。というような、大胆な「思い込み」仮説は成り立たないでしょうか。アメリカのように油をとるために捕鯨していた文化に比べて、やっぱり「食べちゃう」というのは人間精神の普遍的な部分だし、とっても強い記号をもつような気がするんです。
「小学生にまでイルカの肉を食べさせる」というタブーを犯しながら、日本の文明はますます強化する、これは驚異だと。(本当にそんなことで経済回復してくれれば良いのですが)
そもそもタブーというのは、食べたり接触することで次々に伝搬する性質のものだったと思います。
  • オウムとリスは果物をよくたべる。そこで首狩りに出かける者たちは、これらの動物を身近なものと感じ兄弟と呼ぶ。人体と樹木、頭と果物の対比のためである。(Zegwaad、ニューギニアのアスマット族)
  • 動きえぬものは動きうるものの糧となり、牙なきものは牙あるものの糧となり、手なきものは手あるものの糧となり、臆するものは猛きものに食わるべし。(マヌ法典、5.30)

「惹き込み」のコントラスト
内容をみると、「水銀による汚染」とか、「無残で暴力的な行為」ということを何度も言っているのですね。これはそれぞれ、「環境問題」と「戦争」の隠喩なんじゃないかなぁと思いました。つまり、日本のWakayamaという、どこだかも良くわからない未開な地域の振る舞いと、先進国であるアメリカの文明人としての社会問題から、人間精神の普遍性としての不思議な一致を見とることができる。もちろんアメリカだけではなく、グローバルな環境と暴力の問題の縮図がそこにある。その二重性の対比関係。

しかもそれが、圧倒的に美しいブルーの映像と、残虐な真っ赤なシーンとのコントラストによってデザインされている。あ、しかも左右対称のポスターの真ん中には、明らかにイエス・キリストが居ますね。ちょっと恥ずかしくなっちゃうくらいの古典的な表現です。その周りにいるイルカ=天使は中央に集まり、何かをうったえているかのようです。天使は奇数の5匹で、どうも多少バランスが悪いですが、これは日本を表しているのでしょうか。

冷静にみれば、この「アクション的要素に溢れたドキュメンタリー映画」(この二元論的なキャッチコピーもなかなか)はあらゆる面で、なかなかの戦略性をもった「コントラストのデザイン」がなされていると思いました。社会性と反則技の狭間を狙った恣意的なプロモーションとか、意識と無意識の社会的な記号とか、いろいろな意味で。
こんなブログを書くことで宣伝に荷担しちゃうのも悔しいですけど、デザイナーとしては必見だと思います。



命を守るガジェット


日本人のガジェット(gadget)に対する思い入れは、世界一だと良く言われる。明和電機、カヤックとか空想生活など、ガジェットで世界に挑戦している人たちが沢山いるわけだし。
ところで無印良品=虚無な記号のところで話題にしたボードリヤールは、ガジェットに対して、

  • 消費社会におけるモノの真の姿で、道具性を失って記号化したものである
という痛烈な批判を浴びせているけれども。これはあくまで、「デザインは機能に従う」とか「工業デザインはインダストリアル・アートである」という古典的な視点に立てばこその話しだと思う。

ガジェットという言葉は、何となく「コラージュ」とも音感が近いし、ポップで軽薄、寿命が短小なイメージで取り扱われてしまう事が多い気がする。そんなことから、なんとなく「独創的クリエイティブ」を自負するデザイナーや芸術家からは、格下に見られる傾向にある。これは残念だ。
一方で、小さなイノベーション(マイクロイノベーション)とか、ソーシャルエンタープライズとか、いろいろな分野の要素の継ぎ接ぎによって状況を改善しようとする動きには、世界的にも合致していると思うし、これからはガジェット礼拝が世界を救う、のかもしれない。

何の話しかというと、緊急地震速報の話しなのです。

アイリスオーヤマの天才デザイン
久しぶりに、良いガジェットを買いました。
運用が開始されてから3年以上がたつ、世界最高の「緊急地震速報システム」だけれども、その恩恵を受けるためには、専用の家庭用端末を準備する必要があるし、これがまた高い。

地震速報機EQA-001をデザインした人は天才ガジェッターだと思う。中身は、何のことはない「FMラジオ」の受信機なのだけれども、ラジオに流れる緊急地震速報のメロディー音を自動的に検知して、自動的にスイッチが入る、というもの。しかも85デシベルの大音量である。
これなら夜、寝ていても地震の揺れに備えることができる。


2010年3月7日日曜日

1960~70年代のヨーロッパ写真紀行

休日を使って、父か祖父が撮りためていたフィルムをスキャンしてみました。わざとらしくない一瞬って、いいものですよね。

  • こうした写真を眺める者はそこに、現実がこの写真の映像としての性格にいわば焦げ穴をあけるのに利用したほんのひとかけらの偶然を、<いま-ここ>的なものを、どうしても探さずにはいられない。画面の目立たない箇所には、やがて来ることになるものが、とうに過ぎ去ってしまったあの撮影の時の一分間のありようのなかに、今日でもなお、まことに雄弁に宿っている。だから私たちは、その来ることになるものを、回顧を通じて発見できるのである。
(ベンヤミン、図説写真小史)