2010年7月20日火曜日

マン・レイ、現代デザインの原点。

国立新美術館のマン・レイ展に行ってきた。久しぶりに面白かったです。現代アー ト&デザインの原点って、こんなところに見いだせるのですね。


ピカピカ系

http://mt.wiglaf.org/aaronm/2009/11/30/man_ray.jpg

マン・レイの実験的なペー スライティング
(長時間露光で空間に光を描く手法)




http://happyhappyhappynews.com/wp-content/uploads/image/Light-Graffiti-Michael-Bo-011.jpg

ラ イト・グラフィティ作品(via happyhappynews



so-netで すっかり有名になったpikapikaプロ ジェクト


障害物系
http://www.scottzagar.com/arthistory/images_gallery/man%20ray%201920%20obstruction%20instruction%20pour%20l%27assemblage%20fb_957_t.jpg

マ ン・レイのハンガーをひたすら吊るす、
というインスタレーションアイディア。
その名も「障害物の作り方」





インゴ・マウラーのインスタレーション
(2009年のミラノサローネ)
OH MAN, IT'S A RAY!とあるから、オマージュだったのかも。



コロコロ系

http://i608.photobucket.com/albums/tt169/repente/MR1.jpg

マ ン・レイのガラス玉(たぶん)を使った実験写真

takram_01.jpg

haptic.jpg

HAPTIC展(via designtobira)

http://www.designtobira.com/img/aqua.jpg

超撥水ゲームアクアビジョン


ほねほね系



マン・ レイのレイヨグラフ
(感光紙の上にオブジェクトを置いて露光したもの)




Nick Veasey氏のX-RAYシリーズ(via designwork-s)


おまけ

http://media.nowpublic.net/images/4a/b/4ab8e1af12b75f3935abd64f982de273.jpg

http://www.japandesign.ne.jp/HTM/DCG/CURATOR/fukasawa/img/1-1.jpg

マ ルセル・デュシャンと無印良品
(デュシャンはマン・レイの仲良し)


虚無思考
マン・レイの生 きた時代は暗くって、みんなが戦争でダダダ!と打ち合っている陰鬱さの中から、こういう「偶然性への傾注」みたいな思想が生まれたらしい。
私は芸 術学をよく知らないけれど、マン・レイの時代と現代では平和の度合いが全く改善されているのに、こういう視覚的な表現物に奇妙な一致が見られるということ は、どういうことなんだろうか。ひょっとすると、過剰な量産品と、その物質消費社会への「うっぷん」みたいなものへの嫌気が、こんなところに現れているの だろうか?などと考えてしまった。なんとなく我々の興味が、脱モノ、非実体、記号、シーニュ、関係性といったベクトルに向いているような気がする。