進化論的にみるデザイン思考では、遺伝的アルゴリズムを題材にデザイン思考の過程を説明した。
最近知ったのだけれど、新幹線N700系のフェイスマスクは、遺伝的アルゴリズムによってスタディされたらしい。詳細記事はこちら。N700系の開発では、トンネル通過時の騒音軽減を最適化するための造形形状を、遺伝的アルゴリズムによって模索したようだ。
だいたい、どのデザイナーに聞いても、「500系の方がN700系よりカッコイイ」というのだけれども、これは、500系が「抵抗を減らす」という、イルカや鳥に見られるごく自然なフォルムの追求によって造形しているのに対して、N700系はトンネル通過時の騒音という、人工的かつ特異な問題に対する造形の最適化に基づいているからだと思う。