2009年7月13日月曜日

インフォグラフィックの未来(その1)~Microsoftの戦略

近年、人間の理解できる情報量に限界がある一方で、情報量は爆発的に増えている。そんな時代にもってこいなのが、コンピュータによる「可視化」という技術だ。
「今、クロスメディアのインフォグラフィックが熱い!」とは、TUBE GRAPHICS木村さんの講演で聞いた一言。なるほど良く調べてみるとその通り、Web技術とインフォグラフィックを融合した試みが世界的に進められている。名づけて、

  • コンピュータの補助を受けたインフォメーショングラフィクス
  • Computer Aided Information Graphics
とでも言うのだろうか。
これまでインフォグラフィックといえば、IllustratorやPhotoshopを使ってグラフィックデザイナーが地道に制作するものを差していた。もちろん、それらが無くなる事はないけれども、これからはコンピュータを利用したより効率的なインフォグラフィック表現が様々な場面で取り入れられる世の中にあるだろう。

Microsoftの試み
Microsoftは、いわゆるリッチインターネットアプリケーションのプラットフォーム(簡単に言えば、インターネットブラウザ用のプラグイン)であるSilverLightを元に、NetAdvantageと呼ばれるデータ可視化のためのフレームワークを提供している。NetAdvantageでは、
  1. チャート
  2. ゲージ
  3. マップ
  4. タイムライン
  5. ズームバー
という5つのカテゴリーに基づいて、様々なインフォグラフィックのAPIをWeb上で利用できる仕組みになっている。視覚伝達性という意味でのデザインの完成度は非常に低いといわざるを得ないけれど、Webとインフォグラフィックの融合という意味で、将来様々な場面に応用できる可能性を秘めていると思う。