軍事技術から派生したボコーダーによって声を機械化したアート表現が流行すれば、逆に機械によって奪われた人間味を取り戻すことに苦労しているエンジニアが居る。いつの時代も技術史はいったりきたり。
というわけで今回は、人工喉頭のお話しです。
タピアの笛、電気式人工喉頭
電気式人工喉頭というのは、先っぽを喉仏のあたりに強く当てて使うバイブレーション・デバイス。我が国では、一番多く普及している。なるべく自然な「発音」となるように、各社苦労が耐えない。
セコムのWebページから、実際の音声を聞くことができます。
こうした電子デバイスに頼らない、より安価な機器として、「笛式人工喉頭 、通称タピアの笛」というものもあります。サカキバラ事件のときに裁判官としてメディアに登場した井垣康弘弁護士が使われていたのも、このシリーズ。覚えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
(via 神戸新聞)
この写真では一瞬、「パイプ」をくわえながら話しをされているように見えますが、このチューブが「ボコーダー」のような仕組みで音を出しているのです。
儲からない人工喉頭ビジネス
「声」を取り戻すのに必要となるこれらの製品。しかしこの手の商品開発につき物なのが、マーケティングの問題。開発担当者はいつも頭を悩ませていることでしょう。日本でもこうなのですから、発展途上国ではいったい、どのようなことになっているのやら。
ああ、そうだ、これからはPerfumeでタピアの笛を使ってもらったらどうでしょうか。カラオケボックスにも、一室に一台は常設するようになるかも。。。?アジアツアーをすれば、世界的な知名度もぐんとアップ!だめですかね。