今朝はやく初雪

今朝

はやく初雪。

褐色、みどり。

いずれも木々の下に逃げ込む。

二度目、昼ごろ。

のこる色は

松の葉の針ばかり

それもときに

雪よりもはげしく落下する。

それから、夕刻、

光の天秤は動かない。

影と夢との重さが釣り合っている。

すこしの風が

爪先でこの世の外に一語を誌す。

Première neige tôt ce matin, Yves Bonnefoy

イヴ・ボヌフォワ詩集,小沢書店,1993

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