2011年2月7日月曜日

霞ヶ関中央合同庁舎第2号館は、未来世紀ブラジルの壮大なオマージュなのか?

外国人に、「日本で一番すごい現代アートの美術館はどこですか?」と聞かれたらどうするか。
東京都現代美術館だろうか?

私なら間違いなく、霞ヶ関の「中央合同庁舎第2号館」と答える。
ポンピドゥーセンターやMoMAなんて比較にならない。








立方体を基調とするその建物中央には巨大な吹き抜けがあり、中層階から吹き抜けの空間をのぞけば、何百人、いや何千人もの白ワイシャツにグレイのスーツ姿の人たちが、これまた白い書類を大量にかかえて歩き回っている姿が一望できる。上下左右360°の大パノラマの中で、書類が書類を生み、その書類に人が動かされる。そして彼らは全員、誰もが知っている有名大学を卒業した、超優秀なエリート達なのである。

霞ヶ関中央合同庁舎第2号館とはすなわち、テリー・ギリアム監督の映画「未来世紀ブラジル」をそのまま現代に再現した、壮大な書類とエリート達によるインスタレーション・アートなのかもしれない。