デイトナを走行する視覚障害者のマーク・リッコボーノ
毎年この時期になると、ロレックス・デイトナ24時間耐久レースが開催される。しかし、今年はそのイベント前にとても興味深い出来事があった。
車の運転は目が見えることが前提だというのに、なんと視覚障害者のマーク・アンソニー・リッコボーノさんが、一人でデイトナコースの半分以上(およそ2.4km)をフォードのハイブリッド車「エスケープ」で走破したのだ。
今回、エスケープにはレーザー・レンジファインダー(赤外線レーザーで目標物までの距離を瞬時に測定するシステム)が特別に搭載されていた。彼はそこから送られてくる情報をもとにハンドルを操作し、前方を走行するバンから不規則に放り投げ出される障害物などをすべて回避したそうだ。そして、最後にはそのバンをも追い越し、見事ゴールしたという。
この出来事は、視覚障害者が健常者の介助なしでサーキットを走行した初めてのケースとなり、視覚障害者のためのテクノロジー発展を願う研究プロジェクト「Blind Driver Challenge」にとっても、大きな一歩となった。
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