2009年1月6日火曜日

「引き際」について~美しきエンジニアリング(つづき)


EuroNCAP試験にかけられる旧型の日産セレナ。
こうしたデータがインターネットを通じて直接消費者に公開されることで、日産側も衝突安全性への対策を余儀なくされた。


 自動車の美しさについて、その造形とか、内装とか、エンジンのことが良く語られるけれども、もっとも美しいと感じるのは「衝突の瞬間」だと思う。プロダクトが、そのプロダクトの全身をかけて人間を守っている姿は、何度見ても感動してしまう。
 近年は、単に衝突安全性を高めるだけではなく、大きな自動車と小さな自動車との共生(コンパティビリティ)を前提としたデザインがなされている。

 コンパティビリティ
メルセデスEクラスとSmartとの衝突実験(via メルセデスベンツ)、どちらも生存空間が十分に確保されている。

 ちなみに自動車アセスメントの実験結果は、全てWebで見ることができる。あなたの自動車を調べてみるのも、良いかもしれない。

  • EuroNCAP:EUが実施する衝突テスト、世界で最も厳しいと言われている。
  • IIHS:米国の保険会社が立ち上げた研究所による衝突テスト。故意に軽い衝突を起こし、一般ユーザを装って修理金額をディーラーに見積もらせるなど、保険会社らしいテストも行っている。
  • NASVA:日本の独立行政法人が実施する衝突テスト。

EuroNCAPのテスト結果を示すダイアグラム