どうも「点字を読む」という行為では、眼球でいうところの「マイクロ・サッカード」に似た現象が起きているらしい。盲の人に言わせると、「点字は指を動かさないと読めない」のだという。先のWIREDの記事は、積極的に指を動かすことによるフィードバックとしての認知を、点字の粒粒自体を振動させることによって、いくぶんかまかなっているようにも見える。
こうした、点字が読めない我々の知りえない領域について、グラフィック的に見事に表現した作品がある。内頭 模型氏の「ceLee Bru / スリーブルー」というポスターでは、点字に触れたときの「つながり」のようなものが感覚的に表現されている。
単に数値を可視化するだけではなく、感覚を表現する(共感覚を得る)、という手法は、より広い意味でのインフォメーション・グラフィクスといえるのではないだろうか。
単に数値を可視化するだけではなく、感覚を表現する(共感覚を得る)、という手法は、より広い意味でのインフォメーション・グラフィクスといえるのではないだろうか。