2009年4月13日月曜日

車椅子の人はバスに乗れるか?(その6)

サービス業の特徴として、「最終的には従業員のその場の判断に頼らざるを得ない」ということが言える。
例えばお客さんに「おしぼりをもう一つください」というイレギュラーな運用を頼まれたら、従業員はそれを断る権利も、実行する権利もある。そしてその従業員の行為が、会社の顔としてお客さんに刻み込まれるのだ。
会社側は、従業員の行い一つ一つを拾い上げて、より改善する方向へ持っていくための仕組みづくりと、正しい行いに対する一種の「許容度」のようなものを持つ組織文化をつくっていかなくてはならない。

まとめ
話しが長くなってしまったけれど、UD(ユニバーサルデザイン)において大切な要素は、

  1. FUNCTION(機能)
  2. EDUCATION(教育)
  3. OPERATION(運用)
であることを改めて言いたい。これは医療の現場、バスの現場、コンシューマーの現場、どこの現場においても共通の概念だ。そしてFUNCTIONだけを議論するUDでは、全く底が浅いものになってしまうと思う。

よく見ると1,2,3は、いずれも「ON」が付いているではないか。ここは一つ、「ユニバーサルデザインの3つのON」として、ぜひ商品企画に携わる人たちに覚えてもらいたい。

(おしまい)