このような調子で、運転手さんの機転(もしくはコンプライアンス違反)によって、無事に車椅子の彼女はバスに乗ることができた。さて目的地に着いたところで、困った問題が起きた。
バスから降りられない!
上の写真を見て、その状況を理解できる人は、車椅子でバスに乗った経験のある人かその付き添い、あるいはユニバーサルデザインに関してとても深い洞察力を持った人だと思う。上の写真は、次の事を物語っている。
- 歩道には策があり、その策はバスの乗降用に一部だけ空いている。
- バスの前に、他のバスが居るため、このバスはこれ以上前に進行できない。
- 本来なら策が空いているところと、バスの後方の乗降口(車椅子のリフターがある乗降口)を合わせて停車すべきところを、前方のバスが邪魔になってバスがこれ以上進めないため、車椅子の人が降りられない。
- 前方のバスは、正当な停車場所で、正当な時間調整をしているので、動く義務が無い。
- 前方のバスの運営会社は、このバスの運営会社とは違うため、コミュニケーションの手段が無い。
(つづく)