思い出話をします。
私が大学生になった2000年ごろは、まだインターネットも身体性豊かなものでした。センソリウムのような社会実験的なプロジェクトは衝撃的だったし、広尾の老舗カフェカフェ・デ・プレにインターネットコーナーが出来て、何やら文化人風の人がカチャカチャと欧米のサイトを披露し合っていたし。(今で言うネット・カフェとは大違い!)
郊外の大学に通っていた私も、人と人との新しいコミュニケーションの場として、キラキラとした新しい何かがやってくる様子を感じ取ることができました。
インターネットで感電
大学の研究室には、「インターネット」が来ていました。それは今のような無線LANでもなく、あのいまいましい設計ミスを持つカテゴリー5のLANケーブルでもなく、愛らしい黄色のケーブル(10Base5、通称:イエローケーブル)でした。
このイエローケーブルが曲者で、
乱暴な意見ではありますが、なんだかその頃は、インターネットに夢と身体が備わっていた気がするのです。キラキラした何か、人を感じる何かがありました。
- 一箇所でも断線すると全てのPCがネットワークに繋がらなくなって大騒ぎ
- ケーブルに「針」をうまく刺して信号を取り出すように設置しなくてはならない
- 針を刺しすぎると断線するし、電源を入れたまま針を刺すとピリピリと感電する
乱暴な意見ではありますが、なんだかその頃は、インターネットに夢と身体が備わっていた気がするのです。キラキラした何か、人を感じる何かがありました。