印章文化は、けっこう良いものだと思っている。
欧米のサイン文化も悪くないけど、やっぱりハンコの方が情緒的だ。
契約というセレモニーのときに、紙に「押し込まれる」感触が良い。
(花押というのもあるが、今では使われなくなった)
さて昔の哲学者は、「記憶」というのは脳に「痕跡」のようなものが残るのだと考えたらしい。
よく見れば、「印象」も「印章」も大して変わらないではないか。
人と会うたびに、あなたの脳にハンコが押されるわけだ。
石垣です、ポン。
山田です、ポン。
松本です、ポン。
木谷です、ポン。
みたな感じに。
同じ印章でも、押し方によってずいぶん印象が違う。
強く、鮮明に、しっかり押す人。
気合を入れすぎてブレぎみになっている人。
安物でインクの乗りが悪いひと。
インクのつけすぎで滲んでいる人。
さて、あなたの印章は、どんな印象でしょうか?
2010年5月6日木曜日
会う人の「印象」について
ラベル:
エスノグラフィ,
エッセイ,
コミュニケーションデザイン