東京近郊が元気である。
駅前の再開発が一段落して、マンションも行き渡り、若い世代が定住を始めているみたい。
立川、柏、青梅、町田、あきる野、府中、川崎、三鷹
イオンができて、フードコートがあって、TSUTAYA、ヨドバシカメラ、ビッグカメラ、ヤマダ電機、ブックオフ、漫画喫茶、アウトレットモール、そして温泉。
あれまてよ、なんだかどこも似たり寄ったり。
「快適な都市」というものが経済原則に乗っかると、とたんに欲望のフランチャイズが起こる。
これはひょっとして、柳田邦夫の嘆いた「カタツムリ現象」ではないか。
柳田は、西洋化する日本のなかで、地方に色濃く残る土着文化の美しさを発見しながら放浪した人なのだけれども、「カタツムリ」という言葉がどれだけ地域性を持っているかを調べた変な本を書いている。
ちょっと抜粋すると、
メンメンダバゴロ(宮城)
マイマイドン(静岡)
デンデンダイロ(群馬)
カタクジリ(京都)
ヲバヲバ(千葉)
ツメツメゴンゴ(石川)
ゴールデンウィークに実家に帰ったときは、ぜひ地元の人に聞いてみてほしい。全てが失われた今、一種の郷愁をもってこういう言葉を味わうことができる。
町の名前を聞いたときに覚える感触、たとえば「代官山」「南青山」「吉祥寺」「中野」、といったものは、急速に薄まっている気がする。立川のゆるーい感じとか、町田のヤンキーとか、もう無くなってしまうとしたら、それも時代の流れだ。
今のうちに、街のオーラを嗅ぎに散歩するのもよろしいかと。
私は今日、草加に行きます。楽しみ!
2010年5月1日土曜日
カタツムリ都市、TOKYO
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