YouTubeに、「Peple in xxx」というシリーズが投稿されている。People in Shimokitazawaとか、People in New Yorkとか、そんな具合に、街の人たちが普通に歩いているシーンが沢山撮り貯められている。
社会学とかを勉強された方には「当たり前じゃん」と言われてしまうかもしれないけれど、人の生活を観察することで様々な発見を生むことができる。目的性をもって観察調査を行うという手法は、昔からエスノグラフィー(ethnography、民族誌学調査)として知られている。
近年ではこの手法を商品開発に生かそうとすべく、ビジネス・エスノグラフィーというアプローチも取り入れられつつあり、広告代理店などでは一定の成果が出ているようだ。ユーザの観察によって発見を得るというデザイン手法は、深澤直人さんも在籍していたID-ONE(現IDEO社)あたりがパイオニアといわれている。
さて上の「People in 下北沢」のムービー、ただ見ていても面白くない。エスノグラフィーでは、リサーチ・クエスチョン(RQ)をつくることが大切だといわれている。例えば、
「傘を差している人同士が避けるとき、避け方にはどんな種類があるか?」
「傘の持ち方はどんな風か?自分がやらないもち方の人は居ないか?」
「傘と荷物の持ち方に関係はあるか?」
といったRQをたてて、これらの答えを見つけるべく観察をするとよい。何気ない街中の風景から、必ずといって良いほど、思ってもみなかった発見が出てくるはずです。皆さんもぜひ、試してみてください。
2008年4月29日火曜日
路上観察のデザイン
ラベル:
エスノグラフィ,
コミュニケーションデザイン,
情報デザイン