2008年11月10日月曜日

コンセプチャルデザイン(その1)~お笑いっぽいデザインについて


 芸祭のときに、こんな展示をした。スイッチのあるべきところにマッチが刺さっていて、電球はキャンドルで出来ている。作品名は「見立て(metaphor)」。
 このブログを注意深く見ている人はご存知だと思うけど、電球型のキャンドルという発想自体はデザインの標準化のところで題材として登場しているから、この部分の発想はパクリということにになる。

コンセプチャルデザインに独創性はあるか
 コンセプチャルデザインの定義については後でじっくり考えたいのだけど、簡単に言うと「○○のような××をした△△」といったように、一文で表される明快なコンセプトに基づいて制作されたプロダクトを指す。もちろん、「電球のカタチを模したキャンドル」は、立派なコンセプチャルデザインだ。

「窓辺に写る木陰のような映像を映し出す照明」
(デザイナー:Adam Frank、via 安藤日記)



「花びらのような形をした画鋲」
(デザイナー:不明、via Silver in the City


「鳥のシルエットを模した入口を持つ巣箱」
(デザイナー:Damian O'Sullivan、via generate


 コンセプチャルデザインの特徴として、「○○のような××をした△△」の中の要素である「○○」「××」「△△」が、何らかの韻を踏んでいることがあげられる。だからコンセプチャルデザインというのは、どこか俳句を詠んだり、詩を朗読しているかのような錯覚に陥ることがある。

(つづく)