「何でも動けば見るだろう」的な発想で導入された東京メトロの交通広告「サブメディア」、溜池山王-赤坂見附付近で見たことがある人も多いと思う。毎日通勤している人にとっては、もはや何の感慨もない無味乾燥なメディア。
これまで、常設されているメディアアート的な交通広告といえば、東京メトロが導入しているサブメディアくらいのものだったと思う。それがここ数年で、街中はおしゃれでハイテクな交通広告で満たされつつある。
消費者の典型的な購買行動は、ローランド・ホールのAIDMA理論
- A:Attention(注意)
- I:Interest(興味)
- D:Desire(欲求)
- M:Memory(記憶)
- A:Action(行動)
- A:「Attention」(注意)
- I:「Interest」(興味)
- S:「Search」(検索)
- A:「Action」(購買)
- S:「Share」(共有)
美しいもの、楽しいもの
これまで、効果が限定的だった交通広告に、メディアアート的な手法が多用されるようになったのには、こうした背景があるのではないだろうか。一方的に機関銃を乱射するような広告がほとんど意味をなさなくなった今、本当に美しいと感じられるもの、本当に楽しいと感じられるものが求められている。単に目を奪うことではなく、「デザインの真価」が問われる時代になってきているのかもしれない。