- 21世紀のデザインとは、「関係性をデザインすること」に他ならない。
このピクトグラムは国際規格ISO 6309:1987 Fire protection--Safty signs(あるいはISO 7010:2003、国内では、消防庁告示「誘導灯及び誘導標識の基準」)で定められており、いざ火災が起きたときには、世界中の誰もがこのサインを頼りにして避難している。太田教授によればこの「デザイン」は、どこの国の人であっても、たとえ文字が読めなくとも、燃えさかる真っ赤な炎の中で、いかに安心して、いかに的確に非常口へ人を誘導できるかを意匠化したものだ。そのために地の色は緑色、そしてドアの向こうから差し込む眩い光が、逃げる方向が確実に安全な場所であることを示している。
太田教授は図案を描く際に、必ずその図案を見た人が「どのように感じるか」を考え、そして沢山の人に直接聞き、あるいは統計的手法による有意差を考慮に入れている。そのデザインワークは、単なるプロダクト・デザイン、グラフィック・デザインといった枠にとどまるものではなく、まさしく「関係性をデザインすること」に他ならないと思う。
先の「空鈴(coo-lin)」では、ちょっとだけこの「関係性のデザイン」に踏み込めたと自負している。
太田教授は図案を描く際に、必ずその図案を見た人が「どのように感じるか」を考え、そして沢山の人に直接聞き、あるいは統計的手法による有意差を考慮に入れている。そのデザインワークは、単なるプロダクト・デザイン、グラフィック・デザインといった枠にとどまるものではなく、まさしく「関係性をデザインすること」に他ならないと思う。
先の「空鈴(coo-lin)」では、ちょっとだけこの「関係性のデザイン」に踏み込めたと自負している。