大阪でディーター・ラムス展が開催されており、仕事のついでに見に行くことが出来た。ひとりの企業人(=サラリーマン)として、製品の企画から設計、製造、さらに広告にいたるまで、あらゆる開発プロセスと密着しながらデザインのあるべき姿を模索できている点がスゴイと思った。色々な意味で、今はもはやそういう時代ではなくなりつつある。
良きデザインは「背中」に出る
一人のスーパーディレクターが、製品の全てのタッチポイントと、継続的なライフサイクルの全てに責任をもってたずさわれると、製品はぐっと良くなる。そこには独裁政権的な風土が必要であり、コンセンサスは不要だ。
ディーターラムスの家電製品は、どれも「背中」や「裏面」に手抜きが無かった。今時の家電製品では、Appleを除いてはまず見ることができない美意識だと思った。
トイレの二大巨頭、建築家好みのINAX SATIS(上)と、根強い人気のTOTO NEOREST(下)
造形はSATISの方が良いとされているが、私はショウルームで「背中」を見てNEORESTにした。