2008年12月22日月曜日

エンジニアの道具紹介

愛用の関数電卓(左)と、知り合いの会計屋さんの電卓(右)

 その人の使っている道具から、その人の仕事ぶりが予想できる。持っている電卓を見るのも、一つの手だ。
 いまどき電卓を使っていて、しかもそれがオシャレなものだったら、その人はプロダクトデザイナーかもしれない。あるいはコンピュータのような関数電卓(写真左)なら間違いなくエンジニア。「電卓貸して」とエンジニアに言ってこれがでてきたら最後、普通の人は1+1さえ計算できないと思う。

道具の味
 フォークの歯はなぜ4本になったかを読んでいたら、職人さんが何十年も使ったため、柄が曲がりくねってしまったハンマーやノミの写真が出てきた。電卓の場合、道具の種類で仕事を見極めることはできても、その人の熟練具合を見定めることはできない。これがそろばんなら、木の焼けや掠れ具合からを見取ることができるだろう。
 エンジンのかからない自動車のチョークの音、傷あと、きしみ音、どれもが道具の中から失われているような気がする。単なる懐古主義ではなく、その大切なものを寄り戻すデザイン、というものがあっても良いように思う。