2008年12月31日水曜日
2008年12月30日火曜日
今年一年の人気記事(みんなの検索キーワード公開!)
GoogleAnalyticsでは、こんな風に検索キーワードのランキングを表示することができます。みなさん、色々な興味をもってこのサイトを見ていただいていることが良くわかります。検索キーワードの分布もロングテールに従うといわれ、一度しか検索されないようなキーワードでこのブログを見つけてくださった人に限って、長く滞在時間していただいているようです。ありがたい限りです。
検索キーワード(抜粋)
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みなさん様々な興味のもとに検索され、このブログを見つけていただいていることが良くわかります。
ブログ上ではありますが、一期一会の出会いを大切にしていきたいですね。
2008年12月29日月曜日
Googleでコミュニケーションデザインについて発表する原研哉氏
原研哉「空」の講演ムービー(英語、1時間)。「2Gデザイナー」を強く印象付ける内容だと思った。
2008年12月28日日曜日
デザイナーの取扱説明書~3Gデザイナー編
3Gデザイナーの傾向と対策
- 全体的に高学歴な人が多いように思います。特に非デザイン系出身の人が多いという点で、1G/2Gとは少々異なった人種です。
- とても良く勉強しているので、「教えを請う」スタイルで接するのがよろしいと思います。バックグラウンドの違いを生かして、色々なことを教えてもらいましょう。
- 多くの3Gデザイナーは、スキーム、モデル、ロジック、ストラクチャー、ストラテジーなどの横文字話しが大好物です。
- 脳が身体から乖離している人が多いため、アウトプットのフィニッシュレベルは低く、ディテールへの心配りもないがしろにしがちです(絵は下手だしプレゼンはダサいです)。ファッションに気を使わない人も居て、パッと見てデザイナーだと思わないかもしれません。
- しかし彼らにとって、そんな俗世的なものはどうでも良いことです。物語の意味・エッセンスだけを紡ぎましょう。
- 抽象的、観念的、象徴的な話し、あるいは未来的な話しで盛り上がりましょう。
あなたが3Gデザイナーだったら?
- ペーペーの3Gデザイナーは、方法論に陥りがちです。しかし教科書的な知識でイノベーションを起こすのは不可能です。自らのオリジナリティを確立できるようにしましょう。この辺は、1Gデザイナーに見習うべき点が多いと思います。
- 上昇指向が高く、次のもの(4G)を目指しがちですが、1G/2G的な観点を大切にした方が良いと思います。まずは2.5Gの人と付き合ってみてはいかがでしょう。
- 特に1Gデザイナーに対する嫌悪感を抱いている人が多いように思いますが、自らのチャネルを狭めることになるので、止めたほうがよろしいかと思います。
- 1G/2Gと比べて、最も経営指向(=顧客指向)のデザイナーであることを誇りに思う一方で、コンセンサスを得ることが目標になりがちです。自らの身体感覚、クリエイティビティとセンスに磨きをかけましょう。
おわりに
ちなみに私はというと、典型的な3Gデザイナー(ペーペー)です。自らを戒め、成長する意味で、このトピックを書いてみました。
(おしまい)
2008年12月27日土曜日
デザイナーの取扱説明書~2Gデザイナー編
2Gデザイナーの傾向と対策
- 2Gデザイナーは「センスの良い人間オタク」です。
- コミュニケーション能力が高く、人間が好きなので打ち解けるのには苦労しません。
- ただし、逆にあなたも観察されている可能性が大ですので、言動には十分に注意しましょう。
- 特に彼らは、「無意識の行為」が大好物です。
- ちょっとした一言、ファッションや食事、日常生活への心がけなどについて自らも意識を高め、実り多い会話を楽しんでください。
- もしあなたが、何らかの執着(フェチズム)をお持ちなら、それは良いネタになることでしょう。
- 2Gデザイナーの中には人間観察のクロッキーや路上観察のアルバムを撮り貯めている人がいるかもしれません。積極的に情報交換して、どんなところに興味を持っているのか聞いてみましょう。
もしあなたが2Gデザイナーだったら?
- 2Gデザイナーは人と人との関係性を増やす傾向にあるので、基本的に2Gの世界で満足している人は少ないと思います。
- ただし、今後自分のチャネルを広げるために1.5G方面を目指すのか、それとも2.5G方面を目指すのかで、キャラクターはうんと変わります。なぜなら両者は背反するものだからです。できれば両方をバランスよく目指したいところです。
- そういう意味で、2Gデザイナーが勉強する余地は、他の1G/3Gデザイナーと比べてとても多いと思います。
(つづく)
2008年12月26日金曜日
デザイナーの取扱説明書~1Gデザイナー編
人生の取扱説明書の真似をして、デザイナーの取り扱い説明書を書いてみたいと思う。
1Gデザイナーに対する傾向と対策
- 「1Gデザイナー」というと時代遅れのように聞こえますが、決してそんなことはありません。時間軸的に過去の教育が1Gデザイナーに適していただけのことであって、あなたが彼らを無理やり2Gや3Gの世界に引きずり出そうとすると、大きな摩擦を生むことになります。
- 形状をつくるという作業は、溶けて消えるデザインなどよっぽど特殊な場合を除いては、なくてはならない工程です。
- そして現代的な「コンセンサスの上に成り立つデザイン」よりも、一人のデザイナーの魂から削りだされるデザインの方が、はるかに強くインパクトがあります。
- 1Gデザイナーは、時に2Gや3Gを蔑んだり、そんなのは本当のデザインではないような言い方をしたり、あるいは自らの作品を「勃起するほどいいデザインだ」など卑猥なコトバで褒め称えたりします。そんなときでも、優しく彼らを尊敬しましょう。
- マインドマップをはじめとする発想支援ツールは使わずに、ビジュアルベースでコミュニケーションをしましょう。
- 擬態語リッチな口調を心がけましょう。
- 「コスメティックデザイン」という用語は勘違いを生みやすいので、禁句とします。
もしあなたが1Gデザイナーだったら
- あなたがベテランデザイナーで、既に満足する地位を確立しているのであれば、もう何もすることは無いと思います。思うがままにデザインをしてください。
- あなたがまだペーペーだったり、自分をもっともっと売り込みたいと思っているのであれば、今のままでは時代に追いつけないかもしれません。
- かといって3Gの世界に首を突っ込むことは無いと思います。
- まずは1.5Gを目指して、2Gのデザイナー達と積極的に交流することで、自分のデザインのチャネルを広げる努力をしましょう。
2008年12月25日木曜日
あなたはどのタイプ?デザイナーの3大分類
色々な「デザイナー」の方とお話ししていると、ものづくりに携わるデザイナーというのには、大きく分けて次の3つのタイプがあるように思う。
第一世代デザイナー(1G) 「職人型」
- いわゆる職人的デザイナー。自らの感性を信じ、内面から湧き出る造形力に従って作品を完成させる。
- 物質的な貧しさを経験した戦後世代を中心に、若者まで広く分布している。
- 製造ラインや印刷屋さんなどの職人的技巧、皮膚感覚を尊敬している。
- 最終到達地点(カリスマ)は柳宗理。
- 良きモノが人々の生活を豊かにすると信じているか、もしくは人類の幸福などという幻想には全く興味が無い。
- CADやPhotoshopをあまり信用していない。
第二世代デザイナー(2G) 「シナリオ型」
- モノそのものというよりも、文脈性(シナリオ)を重視するデザイナー。
- 物質的に満たされた時期に教育を受け、やみくもにモノを生産するのではなく、人々の生活観や文化に合致した何かを生み出そうと思っている。
- 今のところのカリスマは深澤直人。
- 5W1H(なぜ、誰が、何を、どこで、いつ、どうやって)、アフォーダンス、オブザベーションなどを重視する。
- 新しいマンマシンインタフェース、ヒューマンインタラクションなどに興味がある。
- デジタル機器を駆使したプレゼンテーションが上手。
第三世代デザイナー(3G) 「イノベーション型」
- モノだけでなく、サービスやビジネスモデルが関心の中心となる。
- ユニバーサルデザイン、ユーザビリティ、人間中心設計、イノベーション、ワークショップ、エスノグラフィーなど、人とモノとの関係性や、企業とデザインとの関係性に興味がある。
- 経営者へのプレゼンテーションが上手だし、自らもイノベーションチームやデザインチームをマネジメントしようと思っている。
- カリスマはスティーブ・ジョブズ 、IDEOのデビット・ケリーなど。
(つづく)
2008年12月23日火曜日
(休日の路上観察)京都が好きな2つの理由
京都が好きだ。観光地的な視点において、日本文化へ浸るのに良い場所だから。
京都が好きだ。絶対に僕ら都会人が入り込んだり、溶け込んだり出来ない場所だから。
自分の中の日本人DNAが共鳴しつつ、でもそれが既に手の届かないところにあるということを、再認識させられる。
2008年12月22日月曜日
エンジニアの道具紹介
その人の使っている道具から、その人の仕事ぶりが予想できる。持っている電卓を見るのも、一つの手だ。
いまどき電卓を使っていて、しかもそれがオシャレなものだったら、その人はプロダクトデザイナーかもしれない。あるいはコンピュータのような関数電卓(写真左)なら間違いなくエンジニア。「電卓貸して」とエンジニアに言ってこれがでてきたら最後、普通の人は1+1さえ計算できないと思う。
道具の味
フォークの歯はなぜ4本になったかを読んでいたら、職人さんが何十年も使ったため、柄が曲がりくねってしまったハンマーやノミの写真が出てきた。電卓の場合、道具の種類で仕事を見極めることはできても、その人の熟練具合を見定めることはできない。これがそろばんなら、木の焼けや掠れ具合からを見取ることができるだろう。
エンジンのかからない自動車のチョークの音、傷あと、きしみ音、どれもが道具の中から失われているような気がする。単なる懐古主義ではなく、その大切なものを寄り戻すデザイン、というものがあっても良いように思う。
2008年12月21日日曜日
パナソニックがデザインの歴史を語り始めた
パナソニックデザイン社(現デザインカンパニー)が、創業90周年企画として50年のデザインの歴史を公開している。こうやって並べると、80年代前半までの、明らかに力強いデザインが象徴的だと思った。
2008年12月17日水曜日
時間をデザインする
このブログでは、既にメディア変換についての記事を2つ書いている。
- 自然、メディア、変換では、西村佳哲氏のワークを紹介した。
- チョコレートと牛丼にみるメディア変換では、親しみやすい展示のなかに、メディア変換の要素がうまく取り入れられていることを書いた。
デザイナーにとってメディアとは可変(valiable)の概念である。彼らはまるで夢の見始めのように、メディアを自由自在に変質させることで、新たな空想を生み出している。
時間から発想するデザイン
時間というメディアをし、目に見える状態へ変換しているデザインを2つご紹介。いずれもコンセプチャルデザインの一種であり、プレゼンや新商品の開発でも使えるメソッドだから、共有知として広く知れわたって良いものだと思う。
2008年12月16日火曜日
エモーショナルインタラクション!(その2)~変身物体
布で覆ってしまうことで、建物が1つの塊として見えてくる、ということをやったのがクリストだったし、クリスト的観点にたって路上観察をすれば色々と面白いカタチが見えてくる、というのが大山 顕氏の素晴らしい企画だった。
2008年12月15日月曜日
エモーショナルインタラクション!~心を癒す「てんてんだま」
物理的な形状が変身してしまう、というのは、最も原始的ながら感情に強く訴えかけるインタラクションなのではないだろうか。古くは影絵や仕掛け人形、それがLEGOになり、変身ロボになり。。。
2008年12月11日木曜日
ディーター・ラムスの時代―機能主義デザイン再考
大阪でディーター・ラムス展が開催されており、仕事のついでに見に行くことが出来た。ひとりの企業人(=サラリーマン)として、製品の企画から設計、製造、さらに広告にいたるまで、あらゆる開発プロセスと密着しながらデザインのあるべき姿を模索できている点がスゴイと思った。色々な意味で、今はもはやそういう時代ではなくなりつつある。
良きデザインは「背中」に出る
一人のスーパーディレクターが、製品の全てのタッチポイントと、継続的なライフサイクルの全てに責任をもってたずさわれると、製品はぐっと良くなる。そこには独裁政権的な風土が必要であり、コンセンサスは不要だ。
ディーターラムスの家電製品は、どれも「背中」や「裏面」に手抜きが無かった。今時の家電製品では、Appleを除いてはまず見ることができない美意識だと思った。
トイレの二大巨頭、建築家好みのINAX SATIS(上)と、根強い人気のTOTO NEOREST(下)
造形はSATISの方が良いとされているが、私はショウルームで「背中」を見てNEORESTにした。
2008年12月10日水曜日
「青色の街頭」で犯罪が激減!?
先日、京都へ行ったときに街灯が青色に光っていてギョッとした。気になって調べてみると、関連記事を見つけることができた。
- 昨秋、商店街で空き巣被害と自転車盗が相次いだ。「最近、物騒やな」。歳末特売を話し合う会議の場で誰ともなくつぶやいた一言がきっかけ。商店会の義平信明会長(70)が府警旭署に相談し、教えられたのが青色防犯灯だった。
- 英国・グラスゴーで2000年ごろ、景観改善を目的に設置された。ところが、これとは別に、設置地区の犯罪件数が減少し、青い光の効果が思わぬ注目を集めることになった。
- 我が国の第1号は、昨年6月に導入した奈良市秋篠台地区の住宅街。導入前の半年間に3件の空き巣と自販機荒らしがあったが、導入後の1年間で被害はゼロだった。
英グラスゴーでの事例は、仕事柄良く聞いていた。科学的な効果は良くわかっておらず、継続性についても疑問がある。さらに、青色とそうでない場合で事件発生率に有意な差があったとしても、それが「青色」に由来するものだと結論付けることはできない。それは単に、「他と何かが違うから」という理由で犯罪が抑止されているだけかもしれない。だから青色でも黄色でも赤色でも、何色でも良いのかもしれない。また、青色化していない周辺部の地域の犯罪発生率が上がったとする意見もあり、国全体として犯罪抑制につながっているのかどうか疑問である。
スコットランド北部のグラスゴーのブキャナン通りの写真
もっと問題だと思うのは、単に「グラスゴーで青色の街灯にしたら犯罪が減った」という字面だけの情報が伝播し、それに皆が飛びついている、という実態である。写真を見ればわかるとおり、グラスゴーの街灯はとても美しい。統一された電球色のディスプレイや、奥に光るガス灯色の街灯とのコントラスト、通りの空間設計。
そこには「街灯が青色」という単純な字面の情報では表せない、明らかな「豊かさ」がある。「犯罪が減った」という現象は、この空間としての「豊かさ」を含めた上での、そこに居合わせた人たちの相互の振る舞いの結果なのではないだろうか。
2008年12月8日月曜日
「かたちのエッセンス - 平松保城のジュエリー」展
MOMATへ行ったら、ジュエリーデザイナーの平松保城氏ご本人がフラッといらしたらしく、作品の説明をされていた。独特な幾何学的な形が多く、その形状に対する思い入れを聞けるのかと思いきや、
- ものの形を考えようとすると、ついつい細かいところとか技巧に目がいってしまう。半だの付け方とか、金属の伸縮がどうだとか。でもちょっと離れて、遠いところから眺めるってことが大切なんだ。
- 離れてみると、使う人との関係性とか、全体像とか、色々なことがわかってくる。日本人の弱いところは、そこなんじゃないのかねぇ。なかなか自分も、ついつい細かいところばかり気にしてしまう。難しいねぇ。
2008年12月7日日曜日
(休日の自由研究)大阪からスターフライヤーで帰る
大阪でフラワーロボティクス松井龍哉氏の講演をきき、そのままノリでスターフライヤーに乗って帰ることに。美しい飛行機だなぁと思って思わず機内で写真を撮ってしまったのは、オーストリア航空に乗ったとき以来だと思う。
ただし機内のグラフィックと情報デザインは改善の余地あり。機内エンタテイメントのタッチパネルはユーザビリティが低く、脱出方法の案内は非常にわかりにくい。職業病で、ついつい実用面に目が行ってしまう
2008年12月6日土曜日
テレビからおもちゃへ~Braviaのアプリキャスト・コンテスト
SONYのBraviaには、アプリキャストと呼ばれる入れ替え可能なソフトウェア(ガジェット)が組み込まれている。人気コンテンツはニュースやランキングだが、先日、百式企画塾でこのアプリキャストの新しいアイディアコンテストが行われたので、紹介してみたい。
リモコンがどこにあるかを教えてくれる「リモココン」
小さなカメラをネコにつけて、ネコ目線での動画を共有するSNG「ネコカメラ.TV」、アイディア自体はけっこう前からある。
アプリキャスト自体は、テレビメディアとリンクした部分もあるけれど、本質的にはテレビメディアではない。テレビは、自分自身の将来性に対する限界を認めたからこそ、「ながら見」や「リビングの新しいおもちゃ」として、新たな活路を見出しつつあるのだと思う。
2008年12月5日金曜日
心を潤す使い捨て?でもとってもキレイなWASARA
ずっと気になっていた「WASARA」を入手することができた。これは、コンビになどのパッケージングで知られる老舗の伊藤景パック産業が新たにつくった、使い捨て食器の製造・販売会社(株)WASARAのメインプロダクトだ。
大変造形力に優れた高級使い捨て食器は、ケータリング市場を主なターゲットとしているらしい。葦とサトウキビ粕を使った素材はさわり心地が良く、なんといっても裏面の木綿豆腐のような質感がとても美しい。耐水性が無く、水分を含む食材をおくと派手なシミが出来てしまう点は、今後改良の余地があると思う。
商品展開も豊富で、今後の新製品も期待できる。ただし、「心を潤す使い捨て」というキャッチフレーズだけは、何とかならないものだろうか。大失敗したトヨタのエコ替えに負けず劣らず、なかなかのものである。
2008年12月3日水曜日
関係性をデザインする、ということ。
- 21世紀のデザインとは、「関係性をデザインすること」に他ならない。
太田教授は図案を描く際に、必ずその図案を見た人が「どのように感じるか」を考え、そして沢山の人に直接聞き、あるいは統計的手法による有意差を考慮に入れている。そのデザインワークは、単なるプロダクト・デザイン、グラフィック・デザインといった枠にとどまるものではなく、まさしく「関係性をデザインすること」に他ならないと思う。
先の「空鈴(coo-lin)」では、ちょっとだけこの「関係性のデザイン」に踏み込めたと自負している。
2008年12月2日火曜日
空鈴(coo-lin)、地球にとっての快適を知らせるデザイン
今日は、受賞報告をさせていただいた作品の紹介です。ここでは、プレゼンテーションの一部をご紹介します。
提案した空鈴(coo-lin)を簡単に説明すると、次のようになります。
- そもそも風鈴とは、「風が来るのを知らせることで、暑い夏を快適に過ごす」という、日本人が生み出してきた知恵の結晶だといえます。それは、「快適性」というものを可視化する、一種の「メディア変換システム」だったのではないでしょうか。
- 空鈴(coo-lin)の表面は、太陽電池パネルで覆われており、窓の内側に貼付すれば、半永久的に駆動します。その小さな筐体には、室内の温度を測るセンサと、その温度に応じて風鈴の音を奏でるスピーカ、そして小型無線通信モジュールが内蔵されています。
- 空鈴は、室内の温度が28度前後、すなわち「地球にとっても、人間にとっても快適な状態」になったときだけ、やさしく音を奏でてその事を知らせてくれます。
- 空鈴が鳴った回数はネットワーク上に送出され、ブログパーツ、地図サイトとのマッシュアップ、ブログのガジェットなど、様々なネットワーク上のコミュニケーションを通じてエコロジーの意識を共有します。
- 空鈴によって、個人、法事運、電力会社、政府との間に、Win-Winの関係性を構築することで、サステナブルな省エネルギー活動を実現できます。古き良き文化を、ネットワーク技術の力で復権させることで、未来の地球のために貢献できたとしたら、素晴らしいことではないでしょうか。
2008年12月1日月曜日
国際デザインコンペティション「地球生活」、受賞報告!
国際デザインコンペティションで、銀賞(大阪府知事賞)を受賞いたしました!作品名は「空鈴(coo-lin)」です。風鈴の「快適を知らせる」という仕掛けを利用した、エコ意識向上のためのコミュニケーションデザインの提案でした。
授賞式の様子、左から順に、
- 太陽エネルギーを利用してクリーンエネルギーを回生する「E-GROWING」をデザインした、中国の工業デザイナーのCAO DAWEI氏(金賞を受賞)
- 被災地キャンプ場となるモバイル・エネルギー・ステーション「zoon」をデザインした、ドイツ人工業デザイナーのSimon Hombuecher氏
- 日本人の私、石垣陽
- 音響エネルギーを電気エネルギーに変換する「SONEA: Sonic Enertgy Absorber」をデザインしたKAIST(韓国科学技術院)のKim, Myung-suk教授とda-woon chung氏らのグループ
- 温室効果ガスを燃料へ利用転換するシステムをデザインしたアメリカ人のチーム
- 安全できれいで持ち運び可能な水とシェルターを供給する「The Water Tree」を発表した米LunarDesign社のグラフィックデザイナーBecky Brown氏。
色々とご協力いただいたみなさま、どうもありがとうございました!