眠りにつく間際の夢のように、もののカタチを自由に変えてみるというのは、デザイナーのもつ日常的思考だと思う。ここでカタチというは、スタイルやフォルムといった見せかけの特徴ではなく、「そのカタチの意味を切り取る」ような作業も含まれる。時には、新しいスタイルを生み出すことよりも、意味を保存することの方が大事な場合もある。
写真は、ワタミが提供する老人用「ソフト食」の製作過程だ。どうみても「カツオのたたき」にしか見えないこの食べ物は、一度ミキサーでソフト化したカツオを再成型したものだ。それまで「ミキサー食」といわれる流動食に頼っていた分野に、再成型(リ・デザイン)という手法によってイノベーションを起こしている。
モノの「味」には、目で見る視覚的情報が大いに関係しているはずだ。同じニオイ、同じ味覚のものであっても、ミキサー食とソフト食では全く「味」が異なる。ソフト食は、素晴らしいデザイン思考だと思う。
(つづく)
2008年10月16日木曜日
形状操作によるデザイン~「意味」のデザイン
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